骨肉の争い

 イギリスは、習中国国家主席の訪英を国賓として盛大に歓迎する一方、米国海軍は27日早朝、南シナ海で航行の自由作戦を開始しました。米英でも、自国の利権も加わり、中国に対する態度は異なるようです。

 

さて、長い日本の歴史において、さまざまな骨肉の争いが繰り広げられてきました。今回は、日本国内で起きた壮絶な身内の争い5つをご紹介いたします。


5.平将門の乱

平将門(甥) vs 平国香(おじ)

  平将門は少年の頃、都に出て官職につこうとしましたが、挫折。その後、下総にかえり勢力を広げていました。そして、935年土地の権利をめぐって一族と争い、常陸(ひたち・現茨城県)のおじの平国香を殺しました。さらには、下総のおじの平良兼(よしかね)や、国香の子である貞盛(さだもり)たちと戦いました。将門は下総(千葉県・茨城県)の石井(岩井)に京都の朝廷をまねて王城を建設、文武百官をおいて国をつくろうとしました。朝廷は、藤原忠文を征夷大将軍として将門を討つよう命じましたが、忠文の軍が到着する前に、平貞盛は下野(栃木県)の藤原秀郷(ひでさと)の助けを得て、戦っていました。自らを新皇と称して猛威を振るった将門でしたが、940年に討ち取られました。


4.観応の擾乱(じょうらん)

足利尊氏(兄) vs 足利直義(弟)

 軍事に長けていた兄尊氏。対して弟直義は実務面に優れた政治家でした。当初はお互い協力して幕府の運営に当たっていましたが、尊氏の執事である高師直(こうのもろなお)との対立が表面化し、次第に兄弟の仲にも亀裂が入りました。やがて、内乱に発展し、直義が南朝を味方に引き入れたため、混乱がいっそう深まりました。

 直義が鎌倉へ逃走後、毒殺され終焉を迎えるはずの兄弟喧嘩ですが、二代将軍となった「尊氏の子、義詮(よしあきら)」と「直義の養子、直冬(ただふゆ)」の代まで続きました。

 この観応の擾乱をきっかけに、将軍の補佐役として「管領(かんれい)」という役職が制定されました。



3.壬申の乱

大海人皇子(おじ)

vs

大友皇子(甥)

 天智天皇の息子である大友皇子は、天智天皇の弟(大友皇子のおじ)大海人皇子の抹殺を決意。これを察した大海人皇子は、有力な豪族である大友氏や三輪氏などを味方につけて、勝利。大友皇子は自害。

こうして、おじである「大海人皇子」が古代最大の内乱を制し、のちに天武天皇として即位しました。


2.大坂 夏の陣

徳川家康 vs 豊臣秀頼(婿)

 徳川秀忠(義父、義弟)

vs

 淀君(義姉、秀頼の母)


 大坂冬の陣での敗北により、堀を埋めたれられた大坂城は丸裸同然。夏の陣で、真田幸村や後藤基次ら豊臣方の主立った武将はことごとく撃破され、天守閣が炎上しました。秀頼の妻である千姫(江の娘、淀君の姪)は、父親である秀忠のもとに戻りましたが、秀頼と淀君も自刃して果て、秀頼の子国松は処刑されました。

 浅井長政(あざいながまさ)とお市(織田信長の姉)の子供である三姉妹「茶々(淀君)」「初」「小督(おごう、江とも)」の数奇な運命を辿ると、戦国の世の女性の儚さが見えてきます。


1.保元の乱

天皇家 後白河天皇(弟) vs 崇徳上皇(兄)
摂関家 藤原忠通(子・兄) vs 藤原忠実(父)・頼長(子・弟)
平氏 平清盛(甥) vs

平忠正(おじ)

源氏 源義朝(子・兄) vs

源為義(父)・為朝(子・弟)

 骨肉の争いの最後はなんといっても、この保元の乱です。

鳥羽上皇が崩御されたことで、かねてから冷遇され続けていた崇徳天皇の不満が一挙に爆発しました。天皇家、摂関家、武家が三つ巴となり、親子兄弟入り乱れての争いとなりました。

 結果は、わずか一日で後白河天皇側の勝利に終わり、崇徳天皇は讃岐へ流されました。


親兄弟との争いほど熾烈を極めるものはありません。

少なくとも身の回りではこういったことが起こらないことを祈りたいと思います。

 日本は、中国、韓国両政府との間で来月1日に、安倍総理大臣、中国の李克強首相、韓国のパク・クネ大統領による、日中韓3か国の首脳会議を行ったうえで、3か国の首脳による共同宣言を発表する予定とのこと。そして、3か国の首脳会議の翌日の来月2日に、3年半ぶりに(新政権になってはじめて)日韓首脳会談を行うことで合意したそうです。兄弟のような国といっても、所詮は他国なので、それぞれの主張をお互いがどう判断するか目が離せませんね!


<偽金貨を探せ②>の解答

問題はこちらをクリック!

袋Aから1枚、

袋Bから2枚、

袋Cから3枚、

袋Dから4枚、

袋Eから5枚

の金貨を取り出す。

全部で15枚だから、全部が本物なら150g。

  

(1)台ばかりが148gのとき

150gより2g軽いので、15枚中偽金貨は1枚。よって、Aの袋から出した1枚だけが偽金貨とわかる。→Aの袋が偽物。


(2)台ばかりが146gのとき

150gより4g軽いので、15枚中偽金貨は4÷2=2枚。よって、Bの袋から出した2枚だけが偽金貨とわかる。→Bの袋が偽物。


(3)台ばかりが144gのとき

150gより6g軽いので、15枚中偽金貨は6÷2=3枚。よって、Cの袋から出した3枚だけが偽金貨とわかる。→Cの袋が偽物。


(4)台ばかりが142gのとき

150gより8g軽いので、15枚中偽金貨は8÷2=4枚。よって、Dの袋から出した4枚だけが偽金貨とわかる。→Dの袋が偽物。


(5)台ばかりが140gのとき

150gより10g軽いので、15枚中偽金貨は10÷2=5枚。よって、Eの袋から出した5枚だけが偽金貨とわかる。→Eの袋が偽物。

 

以上のように

偽金貨を含む「実際の質量」

「全て本物の金貨の場合の150g」

を比べることで、偽金貨の入った袋がどれか判別できます。